うつ・自律神経失調症の方へ

自律神経失調症のメカニズムを知り、
不安を軽くしましょう

朝の“うっ…”がなくなるだけで、仕事も人間関係も変わる。もう“痛みを我慢する自分”を卒業しませんか?

うつ・自律神経失調症とは?

自律神経失調症とは、自律神経が乱れることで、めまいや不眠、動悸などの不快な症状が出る、腰痛・肩こりなどがいつまでもよくならない状態をいいます。

自律神経失調症の症状

・めまいや耳鳴りがする
・頭が痛い、重苦しい
・眠れない、途中で目が覚める
・食欲不振、胃腸の調子が悪い
・のどが詰まる感じがする
・呼吸が苦しい、動悸がする
・イライラする、怒りっぽい
・集中できない、不安になる

症状は上記のように多岐に渡り、病気かな?と病院に行ってみても、自律神経の乱れが原因のために、特に病変があるわけではなく、検査をしても原因がみつからないために異常はない、なんでもないと言われてしまいます。

つらいことには変わりはないので、なんでもなくはないのですが、原因がわかりにくいために、病院では適切な治療やアドバイスがあまりされないのが自律神経失調症の特徴です。

うつとは?

自律神経失調症に加えて、

・気分が落ち込む
・今まで楽しかったことが楽しめなくなる
・できていたことができなくなる
・疲れやすい。気力が出ない
・自分は無価値と思ってしまう
・眠れない、朝になっても起きれない

などの症状が伴っていた場合、うつが疑われます。

自律神経の働き

自律神経の中枢は脳の脳幹にあり、そこから脊髄神経を経て全身に広がっています。意識していなくても呼吸をする、心臓が動いている、体温調節など、内臓・血管・臓器の機能調節をしているのが自律神経の働きです。

意識しなくても働いている、または自分の意思ではコントロールが難しいことから、「自律」の名が付きました。自律神経が支配しているものは下記のものです。

心臓・腎臓・肝臓・脾臓・胆嚢・小腸・大腸
十二指腸・膀胱・瞳孔・血管・立毛筋汗腺
子宮・卵巣・嚥下 など、その他多数

簡単にいうと、自分では意識して動かせない部分は全て自律神経が支配しているということになります。(手足を意思で動かせるのは運動神経の働き)

例外として、肺は自分でも動かせますし、自律神経も支配している臓器です。自律神経は心拍・呼吸・体温の管理など、生命維持に重要な働きをしています。

自律神経のメカニズム

交感神経の働き

自律神経は、交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経は「闘争・運動・労働・ストレスを感じる など」の時に働きます。

交感神経は太陽が昇るとともに少しずつ活発になり、昼間がピークで、夕方から夜にかけて段々働かなくなってきます。交感神経の主な働きは、心身を活動するのに適した体内環境にすることです。

心身が活動するには脳・筋肉が働きます。脳・筋肉が働くには、血液が運ぶ「酸素・糖分」のエネルギーが必要です。そのため、血液を多く運べるように血圧を上げたり、心臓の働きを早くします。日没の頃から交感神経の働きは徐々に下がり、眠たくなる頃には、交感神経は働かなくなってきます。

そうすると、血圧は下がり、心臓の鼓動も遅くなります。(心臓が急にドキドキする方は、交感神経の突発的な緊張が原因は多い)

交感神経について重要なことは、「ストレスが多いと、交感神経はよく働くこと」

もうひとつは、「現実と心でイメージしたことの両方に反応すること」です。
                   
例をあげると、仕事中にストレスを感じて、ドキドキしていた方が、帰宅してストレスが一旦治まり、リラックスしてドキドキが治まったので、寝ようとします。

布団に入ったときに、仕事のことを考えると、仕事中と同じようにドキドキしてリラックスできなくなり、眠れない・眠りづらくなります。

この例のように、実際には仕事をしているわけでも、職場にいるわけでもないのに、交感神経が現実に起きたことと同じように反応して、ドキドキしてしまい、リラックス(副交感神経の働き)できなくなるのです。

このように、自律神経は現実と心の両方、同じように反応します。自律神経は現実に起きたことも、心の中でイメージしたことも、同じように反応するのです。  

寝る前や、お布団に入ってから仕事や心配事など、ストレスを感じることや、スポーツなどの興奮することをイメージしたり考えるのは、交感神経を働かせて眠りづらくなりますので、寝る前などにイメージするのは、しないようにしましょう。

副交感神経の働き

副交感神経は、
「リラックス・休む・眠る・内臓が働く・安心感・くつろぐなど」のときに働いています。主な働きは体の修復です。

体は一見動いていないようでも色々なところが活動し、目には見えませんが、消耗・欠損しています。そのため、修復しなければならない部分がでてきますが、副交感神経が働かないと、大きな修復はできません。(風邪などは寝るのが一番早くよくなるのはこのため)

自律神経失調症は、ほとんどが交感神経の働きすぎで、副交感神経が働かず、体の修復・回復が足りないためになります。

副交感神経が働かないと体の修復が行われないために、自律神経失調症だけではなく、長期的には成人病などにもなりやすくなります。副交感神経が日々働くことは私たちの健康維持に非常に重要なのです。

副交感神経のイメージは、童話の中で靴屋のおじいさんが寝ていると、小人たちが出てきて、おじいさんの作り途中の靴を作ってくれる話が、副交感神経の働きを分かりやすく表現しています。

体の中にもおじいさんが寝ている間に靴を作ってくれる、小人たちがいると思ってください。その小人たちが寝ている間に体を修復してくれているのです。小人たちの隊長が副交感神経と思ってください。

つまり、童話の中でおじいさんが寝ないと小人が姿を現さないように、眠らないと、小人や副交感神経が働けない、体が修復されないということです。

副交感神経が主に働く時間は日没と共に副交感神経は働き始め、深夜にピークになります。太陽が昇ると共に少しずつ働かなくなり、昼間はあまり働いていません。夜になると眠くなるのは副交感神経の働きなのです。

お昼を食べると眠くなるのは、胃に食べ物が入ることで副交感神経が働き、胃・腸を動かす。すると副交感神経の働きで眠くなってしまうのです。

副交感神経が低下すると、内臓が働かなくなり消化・吸収が行われず、物質が不足します。

さらに血管が収縮するため(交感神経の働き)体に必要な酸素・栄養などが運ばれなくなります。

また、血管は栄養素や酸素以外に体温も運んでいるため、副交感神経が働かないと、体温が低くなり、手足が冷えやすくなります(冷え性)。体に必要なものが足りない・運ばれなくなる、体温が下がると体に不調がでてくるようになってきます。

副交感神経が正常な場合

リラックス・眠たい ⇒ 副交感神経が働き
⇒ 手足の毛細血管の拡張が起こる⇒手足の先まで
体温が運ばれる ⇒ 手足が暖かく感じる

ひどい冷え性の人が眠れなくなるのは手足が冷たいために、副交感神経が働きにくくなるためです。このような方は、寝る前に手足をお湯で温めてから布団に入ると、眠りやすくなります。

手足を温める ⇒ 手足の毛細血管が拡張する ⇒ 副交感神経が働いてくる⇒ 眠たくなる

昼食をとると眠たくなるのは、食べものが胃に入ると副交感神経が働き、胃や腸を動かし始めます。副交感神経が働いたことで眠気が起こり、ついつい眠くなってしまうのです。

眠たくなると手足が暖かく感じるのはこのためです。

交感神経と副交感神経の関係

交感神経と副交感神経はシーソーのような関係です。どちらか上がると、どちらかは必ず下がります。交感神経が働いていると、副交感神経は働けない。副交感神経が働いていると、交感神経は働かない。         

つまり、体や脳を動かしているとき、働いているときは、脳・体の修復はできないのです。

交感神経と副交感神経の働く時間と力

もうひとつの交感神経と副交感神経の関係として、交感神経が副交感神経よりも優先的に働くことがあります。これは自律神経失調症や様々な症状に対して重要です。

交感神経が働くのは「闘争・運動・労働・ストレスを感じるとき」です。

太古の昔、人間も自然の中で、洞窟などに住み、動物を狩り、食べて暮らしていました。このとき動物を食べるだけではなく、逆に襲われて食べられることもありました。

このような状況下では、いつ動物に襲われるかわからない。襲われたらすぐに戦うなり、逃げるなりしなければいけない。こんな時に、いまは副交感神経が働いているから、ゆっくり交感神経が働いて、それから逃げるか・戦うね~などとは言ってられません。このため危機感を感じたら、すぐに交感神経が働くようになっているのです。

この危機感がストレスです。ストレスは多すぎても、少なすぎても健康を害します。

ストレスが多すぎると、交感神経ばかりが働き、副交感神経が働かないために、眠れない・疲れがとれない・病気が治らない・肩こり・腰痛がいつまでも良くならない、などの症状が出てきてしまうのです。

注:ストレスが少なすぎる場合、定年退職をした方がやることがなくて、急速に呆けたり、病気になりやすくなることがあるので、ほどほどのストレスは必要
              

自律神経失調症の対策

自律神経失調症は、交感神経(興奮・闘争の神経)を刺激をすることを避け、リラックスして体を修復する時間、状態を意識的に作ること(副交感神経を働かせる)が対策になります。

1.睡眠・休息を多くとる

からだの修復には睡眠が最も効果的です。自律神経の安定には規則正しい生活が望ましいですが、これは健康な方の話であって、自律神経が乱れている方は不健康な状態ですので、休日には沢山睡眠をとり休息しましょう。眠くて仕方ないときは、起きて活動せずに睡眠をとります。眠りの浅い方は、睡眠時間を増やして量でカバーしてください。

2.からだの力を抜く

               
自律神経が乱れている方は交感神経の働きすぎで、筋肉が緊張しやすいので、力を抜くことを意識的に行う。力が抜けない方は、壁や冷蔵庫・トイレ・パソコンなどに付箋で「力を抜く」と書き、見るたびに力を抜くといいでしょう。無意識に行っていることは、意識的に行うことで修正できます。

3.興奮しやすいものを避ける

怖い映画・白熱するスポーツや動画などを見ないようにすることで、余計な興奮状態にならないようにする。   

4.カフェインを摂らない

緑茶・紅茶・コーヒーなど、カフェインは自律神経失調症の大敵です。自律神経失調症の方は一切飲まないようにしましょう。自律神経失調症が改善されれば、たまにならば飲めるようになります。

5.寝る前にテレビ・携帯などを使わない

   

携帯・テレビ・パソコンなどは、使用すると目から光が入り、交感神経が刺激されます。特に寝る前の光刺激は、寝つきを悪くするので、寝る2時間前には使用しないようにしましょう。

6.無理に食べない・砂糖をとらない

三度の食事が必要なのは健康な方だけです。不健康な方が食欲がないのに無理に食事をとると、内臓に負担が掛かり自律神経を乱します。一日に一度しかお腹が空かないようでしたら、一食でも構いません。

疲れているとき・元気がでないときに甘いものとると良いといわれていますが、砂糖などの甘いものを摂ると、自律神経が乱れてしまいます。そのため、甘いものは控えるようにしましょう。

食事が摂れるならば、豚・牛などの肉類(肉類の脂肪分にはカラダの炎症を促進する効果がある)は避けてアオ魚(アジ・イワシ・サンマ・サバなど)を摂りましょう。アオ魚に含まれる脂肪分には神経を安定させる効果があり、自律神経の安定に有効です。血液をキレイにして血行を良くするために緑黄色野菜を多くとってください。

7.リラックスする時間を作ろう

現代は物事の進むスピードが速くて忙しいために、リラックスする時間は減ってきています。そのため、カラダと心が緊張しやすくなっています。

緊張をほぐすために、スマートフォンの電源も切り、意識的にリラックスする時間と空間を作りましょう。

クラシックや好きな音楽を聞く、ウォーキングなどもオススメです。

自律神経失調症は、その症状にイライラして興奮したり闇雲に不安になると、さらに症状が悪化してしまいます。力を抜いてリラックスしてください。自律神経失調症で死ぬ人はいません。まずは自律神経を理解して、無用な不安を起こさないようにしましょう。きっと良くなります!

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